2023-08-09 / 最終更新日時 : 2023-08-09 kazeuma 清子の詩 「石炭と思って」 / 石炭と思って燃していたものは命であった。靴と思ってふんだものは血のつづく蹠(あなうら)であった。指を切って畝に蒔き心臓をきざんで家畜に与えた。風が樹々の竜骨を喬く揚げる時彼等と共に夜じゅう巨浪をのりこえた。あすの朝こ […]
2023-08-04 / 最終更新日時 : 2024-02-06 kazeuma 清子の詩 「一番やさしい天使」 一番やさしい掌をもつ天使は「忘却」の天使である。一番立派な眸をもつ天使は「創造」の天使である。 続永瀬清子詩集 第七章 糸針抄
2023-08-04 / 最終更新日時 : 2023-08-04 kazeuma 清子の詩 「夜あけ」 一日に一度ずつ色彩のなくなることは ほなとうに いいことだ、 あすのあさ鮮(あた)らしく生まれ出るのを こんなに待ちどおしくよろこぶ心を持っている私にはー この空間に在りと思われ まだ姿をあらわさぬ わがひとよ その人が […]
2023-08-04 / 最終更新日時 : 2023-08-04 kazeuma 清子の詩 「私の出あっていること」 今私の出あっている事、それはつねに千載一遇の事である、と信じ、だからつたなくも書きとめておくのだ。 三月一日。月と火星と木星が一番近づいて一カ所に集まり、それはきれいだった。 又今日四月末日には金星がすばらしく西空 […]